リスクが高いワキガの手術
治療技術が未熟だった時代に一般的にされていた原始的な施術「切除法」は、
現代から見れば乱暴きわまりなく、後遺症がおこるケースが後をたちませんでした。
腋臭症や多汗症の根源の汗腺類を皮膚もろとも一気に取り去り、
周辺の皮膚をひっぱりながら縫合して完了です。
腋毛が生えている部分の皮膚と皮下脂肪を一緒に、広範囲で完全に切り取ります。
原因を考えれば理屈にあった方法ではありますが、最も古典的で単純な治療法です。
「後遺症が怖いからワキガの手術は勇気がいる」との意識付けになり、社会問題化されていました。
勿論今ではほとんど行われていませんが、当時の記憶は色濃く後に残っています。
2,011年頃にはまだ、保険診療として子供の手術をお考えの母親へ薦められてもいました。
医師の熟練の技術と時間とかなりの出血への覚悟がいるのが「剪除法」ですが、
腋の皺に合わせてジグザグにきるなど工夫されてはいますが傷跡の不安は拭えなく、
ドーナッツ状態に腋毛や汗腺が残り易いという欠点があります。
わきの下に長さ4センチ程2〜3本程切開し皮膚を裏返して、
アポクリン汗腺を直接目視確認しながら、少しずつ切り取る施術となります。
切り取りが不十分だと治療効果がほとんどなく、薄く切りすぎてしまうと皮膚が死んでしまったり、
手元が狂って皮膚に穴が空いてしまうこともあります。
腕の良い医師が汗腺を丁寧に多く取り除けば、高い治療効果となります。